『第51回スーパーマーケット・トレードショー2017』実行委員長 直前インタビュー
2月15日〜17日に幕張メッセにて開催される『第51回 スーパーマーケット・トレードショー2017』を直前に控えて、実行委員長の横山清氏にお話を伺いました。
東京ビッグサイトから幕張メッセへ
前回、第50回の大きな節目を迎えたスーパーマーケット・トレードショー(以下、SMTS)は、前回から「FOOD TABLE in JAPAN(以下、FTJ)」という包括名称のもと、他展との合同開催となり、日本国内外の様々な情報がさらに集結しました。1日では見きれないほどの規模感になり、今回は情報収集をよりしやすくなるよう、ウェブなどの活用を推進しています。また、今回から会場が東京ビッグサイトから幕張メッセへと変更となり、新たな期待感のなか、多くの来場者を誘致しております。会場の特長を十分に理解しながら、しっかりと準備をしていますので、どのような展示商談会になるのか、楽しみです。
「人材・人手」の課題と真摯に向きあう
FTJ全体のテーマとして、今回は「人材・人手」をクローズアップしています。全国どこを見ても、これが話題でない業界はありません。このテーマをどのように展示会で展開していくか、頭を悩ませる部分ではありましたが、きちんと取り上げなくてはいけない段階にあります。海外人材の活用や、長時間労働の問題など、我々の業界としてはどう向き合っていくのか、考えなくてはいけません。いうなればFTJは、問題提起・自己解決の場。知恵を結集し、高めあう機会になればと考えています。
先を恐れず、未来のスーパーマーケットのあり方を考える
10年後のスーパーマーケットのあり方を考えていかなくてはいけないということで、2015年から「Future Store “NOW”」(継続的近未来スーパーマーケット研究)の協議会をはじめました。SMTSは商品やサービスの情報は多く集まっていますが、直近の課題に対する答えは示し切れていない状況がありました。そのような背景から、生産性の向上やお客様とのコミュニケーションのあり方といった課題をふまえて、業界の未来を語っていこうと、進めています。その内容は、展示やセミナーで来場者に情報共有をしていく予定です。
どんな世界でも、5年後・10年後はどうなっているのか、という課題は常にあるものです。しかし、携帯電話を例にすればよく分かるように、10年違えば全く別物へと様変わりします。ある限りの情報を集めて未来設定をしても、1年経てば全く陳腐になってしまうことすらあります。ですから、いたずらに先を恐れても仕方がありません。「Future Store “NOW”」というのは、機能的な部分だけでなく、心身ともにストアとしてどうあるべきかを考えていく場になるでしょう。稚拙であろうとまずは舞台をつくることが、業界にとっての今後の進歩に大きく影響すると私は考えています。
これからのネット社会における、リアル店舗の必要性
現代のネット社会において、若い世代は肌感覚でネット通販を利用しています。一方、高年齢層はリアル店舗でしか買い物をしない方も多くいます。今はそういった異なる感覚の世代が混在している、過渡期であると言えるでしょう。ネット通販は便利なため、リアル店舗とバーチャル店舗が混在してくるのはこれからも間違いありませんが、リアルな店舗は今後も絶対に必要であると、確信しています。先日、本部の近くでご年配の方に呼び止められて、こんなお話を聞きました。「あなたのところのスーパーの3番目のレジの子、かわいいのよ。今一人で住んでいるけれど、あの子に会って少し話をするだけで、一日明るい気分になるの。」こういった需要もあるのだということを、改めて感じました。人手不足で無人レジを導入する流れもありますが、逆に「レジにチェッカーがいる店」が強みとなることもあるでしょう。これからどのような新しい常識ができていくのか、楽しみの一つとして見ています。
『第51回スーパーマーケット・トレードショー2017』
◆会期:2017年2月15日(水)、16日(木)、17日(金) 10:00~17:00
※最終日は16:00まで
◆会場:幕張メッセ 全館
◆主催:(一社)新日本スーパーマーケット協会
◆入場:業界関係者のみ・招待券持参者は無料・18歳未満入場不可
◆入場料:5,000円(消費税込み) ※招待券持参者、来場事前登録者は無料
◆前回実績:来場者数 90,518名(同時開催展を含む)
◆合同開催(総称:FOOD TABLE in JAPAN 2017)
『第12回こだわり食品フェア2017』主催:(一財)食品産業センター
『デリカテッセン・トレードショー2017』主催:デリカテッセン・トレードショー実行委員会
『外食FOOD TABLE 2017』 主催:外食FOOD TABLE実行委員会
◆公式サイトhttp://www.smts.jp/