『第50回スーパーマーケット・トレードショー2016』実行委員長 直前インタビュー
2月10日〜12日に東京ビッグサイトにて開催される『第50回 スーパーマーケット・トレードショー2016』を直前に控えて、実行委員長の横山清氏にお話を伺いました。
半世紀を迎えたスーパーマーケット・トレードショー
スーパーマーケット・トレードショー(SMTS )は今年で50回目を迎えます。半世紀にあたる記念すべき50回を無事に開催できるよう、私たちは2年前から準備してきました。東京ビッグサイトの東西全館に規模を拡大し、同時開催展と併せ盛大に開催しますが、BtoBの食品展示会としては国内最大級となるでしょう。事務局では皆様のお力のおかげで世界に誇れるトレードショーに成長したと思っています。
来年は会場を幕張メッセに移し開催します。規模としては今回のかたちが、ある意味ピークアウトとなります。50回はまさしく区切りの年となり、51回目からまた新たな山を迎えるような気持ちで臨みたいと考えています。
業界の垣根を越え、消費者のニーズを広く深く認識する
SMTSの主軸は、スーパーマーケットですが、ここ数年、業種の垣根がなくなってきていると感じます。かつて食材から食事へという流れがアメリカでもありましたが、その流れが再び来ているように思います。そういった消費者のニーズをもっと広く、もっと深く認識するには、様々な情報を一堂に集めて、わかりやすく展示し、資料を出し、説明する場が必要でしょう。
今年のSMTSは、『オーガニックEXPO』、『こだわり食品フェア』、『デリカテッセン・トレードショー』、『外食 FOOD TABLE』の4つの展示会の合同開催となります。包括して『FOOD TABLE in JAPAN』と呼びますが、ある意味、ライバルと手を組むような展示会といえるでしょう。小売、中食、外食、オーガニック業界の垣根を越え、様々な業種業態の来場者・出展者が集い、交流することで新たなイノベーションが生まれることを期待しています。
国内外を問わずグローバルな目線で展開できれば新たなフードテーブルが広がる
今回のSMTSでは、アセアン4カ国の小売業協会から会長、専務理事クラスを招聘し、SMTSの視察ツアーを行います。まずは日本産品が揃っている環境を見てもらい、今後興味があれば自国のバイヤーさんを輩出してもらいたいと考えています。流通に関しても51回目からは、「これもやってみようか?」あるいは「先方から問い合わせあって受けてみようか」ではなく、もっと具体的な方向性を出していけることを望みます。
以前は地方メーカーの全国進出や海外製品などの展示など、SMTSではほとんどありませんでしたが、近年、金融機関が積極的に入っていただけるようになり、また商工会議所の出展も全国に広がりました。これがベースになり地方創生につながっていけたらと思います。各地方・地域のリアルな声を聞ける現場を提供していく。これくらいの目線の展開でいけば、フリーで我々の予想を超えた、新たなフードテーブルができていくと思います。
未来に向け、人間らしい売場と機能性の高いものをどのように取り込んでいくか
来年2月に開催のSMTSでは、「Future Store NOW」(継続的近未来スーパーマーケット研究)と題した特別展示を予定し、数年後にあり得るだろう技術の革新をリアルに見ていただこうと準備を進めています。昨今、車業界では自動運転が話題ですが、我々の業態だったら、例えば人手不足のチェッカーに代わり、ショッピングカートがチェッカーを通ると自動的に精算できないだろうかと想像してしまいますね。ただ、そういった便利さや即時性がクローズアップされる一方、人間らしさも必要だと感じています。
たとえば、ソファーに座りながらスマホで食べ物も何もかもオーダーできてしまう。そんな生活を人々は望んでいないのではないかと。人が集うスーパーという空間で、安心感を提供する考えを持ち続けることが重要なのではと。
フューチャーというのは、未来を考えるだけでなく過去を振り返る作業も含まれるでしょう。人間らしい売場と機能性の高いものをどのように取り込んでいくか。食生活が結びついていくような店づくりとは何か、生活者の動向をとらえながら、人はいかに生きるべきかという基本的なことを見つめていくことが重要だと思います。
『第50回スーパーマーケット・トレードショー2016』
◆テーマ:“創”ニッポン
◆会期:2016年2月10日(水)、11日(木・祝)、12日(金) 10:00~17:00
※最終日は16:00まで
◆会場:東京ビッグサイト東・西全館(約82,000㎡) ※同時開催展含む
◆主催:一般社団法人新日本スーパーマーケット協会
◆入場:業界関係者のみ・招待券持参者は無料・18歳未満入場不可
◆入場料:5,000円(消費税込み)
◆来場予定数:約100,000名 ※同時開催展含む(前回実績:84,614名)
◆合同開催(総称:FOOD TABLE in JAPAN 2016)
『オーガニックEXPO 2016 together with BIOFACH JAPAN』主催:オーガニックEXPO実行委員会
『第11回こだわり食品フェア2016』主催:(一財)食品産業センター
『デリカテッセン・トレードショー2016』主催:デリカテッセン・トレードショー実行委員会
『外食FOOD TABLE 2016』 主催:外食FOOD TABLE実行委員会
◆公式サイトhttp://www.smts.jp/