「にっぽん伝統野菜フェスタ」開催レポート

3月10日(月)、農林水産省が主催する、『にっぽん伝統野菜フェスタ』が東京交通会館12階ダイヤモンドホールにて開催された。
日本全国から集まった、地元以外ではなかなかお目にかかれない伝統野菜が多数提案された商談会の様子をレポートしてみよう。

今年が初回。「伝統野菜」という新しいテーマで商談会

農林水産省が主催する『にっぽん伝統野菜フェスタ』は、地域に埋もれた伝統野菜・食品の普及等推進事業として、今年初めて開催された。
農林水産省食糧産業局新事業創出課の古澤武志氏は、今回の商談会について、次のように語る。「伝統野菜は、農山漁村の大切な知的財産として、守り育てていく必要があります。地元にとっては当たり前でも、これまで市場に出てこなかった希少な野菜がたくさんあります。生産者が減って種がなくなっては復活に時間がかかりますし、今回を契機に、地域活性につなげたいですね。」(古澤氏) 実際に会場は、飲食店からスーパー・百貨店まで、幅広い業界のバイヤー約240名で賑わった。「会場には見たことのない変わった形の野菜や、伝統的な手法で大事に作られた野菜もあります。当日の商品を目にしてからのフリー商談が非常に多く、日本各地にいろいろな食べ物があるということを実感していただけたと手ごたえを感じています。」(古澤氏)

栽培から加工まで、伝統手法でふるさとの味を届ける

 長野県から出展した有限会社信濃町ふるさと振興公社の鈴木彰氏にお話を伺った。同社は長野県上水内郡信濃町で、「道の駅しなの ふるさと天望館」を運営し、地元生産者の農作物を青果や加工品として販売している。
「長野県には信州伝統野菜認定委員会があって、栽培・加工方法が伝統的であることも基準のひとつです。ぼたごしょうは、見た目はピーマンのようですが、味はピリッとした中辛。甘辛く佃煮にした加工品も、伝統手法で作っていて、まさにふるさとの味です。」(鈴木氏)首都圏での流通実績はまだ1店舗だが、人気の高い地域産品とあって、取り扱いを広げる計画も進んでおり、これを機に販路拡大を試みている。

若手の感性を取り入れた、意欲高い商品を提案

 つい手に取ってしまうパッケージデザインで目を引いたのは、福井県の敦賀合同青果株式会社。同社の水上新氏は、次のように語った。「勝山水菜や、切り口の美しいアカカンバなど、ホテル、レストランからの引き合いが多い商品も、地元ではスーパーに当たり前に並ぶ商品です。生産者も、物流・物量の課題をクリアして、もっと流通させたいと意欲が高いですね。」(水上氏)地元の若手のデザイナー、イラストレーターが手がけたという「アカカンバアチャン漬け」の、レトロでどこか新しいパッケージからは、その思いが感じられる。

事前予約と当日フリーでの中身の濃い商談も実施

 今回は、展示会場に隣接した商談スペースも用意され、事前予約の約束型商談会に加え、当日のフリー商談会も盛んに実施。より具体的な商談が実現した。農林水産省の古澤氏は、最後に、次のように語ってくれた。「伝統野菜は、無形文化遺産に認められた日本の食文化の最たるところ。いつか伝統野菜という言葉が、国際的な言葉になればと考えています。そのためには、まず国内での知名度をあげていきたい。バイヤーの皆様にはこれからも引き続き注目していただきたいですね。」(古澤氏)

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