バイヤーズ“食”セレクション 審査会レポート

メーカーとバイヤーの接点をつくり、“バイヤーの生の声”をしっかりと届けている『バイヤーズ“食”セレクション』。バイヤーの本音を聞きだし、売れる商品のための“気づき”をもたらすこの取組みには、ますます申し込みが多く届いています。今では月に5回ほど行われているという審査会にお邪魔してきました。

1商品あたり20分で、33の項目を審査

1つの商品に対して、3〜5人のベテランバイヤーが20分間審査を行います東京都台東区にある株式会社デリシステム・プランニング。ここが、『バイヤーズ“食”セレクション』の定例審査会場です。この日出品された商品は全部で25品。これを、2つの班に分け、それぞれ3〜5人のバイヤーによって審査されていきます。タイムスケジュールを見ると、12時の開始から18時の終了まで、途中20分の休憩を挟んで審査がぎっしり。1商品にかける時間は20分で、審査は33項目。まさに休む間もなく真剣な審査が続いていきます。小売の現場に長年携わっているベテランバイヤーやバイヤー経験者が、すべての商品に細かなところまで目を光らせていきます。

味、量、サイズ…バイヤーならではの視点

審査会場に併設された厨房で、商品に表示された調理法にしたがって調理を行い、試食しますどの商品も実際にしっかり試食するため、同社内にある厨房で出品された商品の調理法にしたがって調理を行い試食します。バイヤーは、味はもちろん、商品の見た目やサイズ、1人当たりの量などをじっくりと審査していきます。「売るターゲットが1人暮らしなのかファミリーかによって、内容量も1口のサイズも当然違います。でも、意外とこれを意識して開発されていない商品が多い。そういうところまでバイヤーは細かくチェックします」と城山氏。実際に、このセレクションを通じてターゲットと量を改良して、売り上げを伸ばした商品もあるそうです。

“バイヤーが求めている商品”になっているか?

商品のパッケージ・デザインや食品表示、棚に置いたときのサイズ、配送コストに関わる重量など、様々な角度から審査が行われます味に加えて、パッケージのデザインも重要な要素。どのバイヤーも、パッケージを手に取り、あらゆる角度から眺めています。「“おいしそうな、売れるデザインか”ということだけでなく、バイヤーは商品を見ると、“売り場やバックルームでの陳列・保管はどうするか”“この重さだと配送のコストはどれくらいかかるか”というところまで見ます。さらに、デザインと中身のギャップがあると売れませんし、ただ目立つだけのデザインもダメ。やはり“買い手(バイヤー)が求めるもの”を、売り場の棚も考えてつくらないといけないわけです」(城山氏)

商談会を前にして、プロの意見を活用

審査員に混じって試食を行う、島根県しまねブランド推進課の清水宏祐氏今回は、島根県しまねブランド推進課から、25品が出品されました。「『スーパーマーケット・トレードショー』を前にして、公平な立場で出品商品をセレクトしたいと思い、出品しました。出展する県にはそれぞれ基準があると思いますが、島根県産の商品の位置づけを知りたかったこともありますし、味に自信があっても、実際に売られる時には分からないことも多くあります。そういう客観的なプロの意見を聞いて、いい競争ができればと思っています」と、同課の清水宏祐氏。最近では、こうした地方自治体や金融機関などからの団体出品も多くなっているといいます。

審査の結果によってはさまざまな支援も

当日は島根県産の米、海産物、加工品、酒、スイーツなど様々なカテゴリーの商品が審査されました『バイヤーズ“食”セレクション』への出品料は、1品25,000円(2品目からは1品10,000円)。「地方から時間と交通費をかけてバイヤーに会いに行くのも大変ですし、そもそもバイヤーは忙しいですから、アポイントメントを取れないことも多い。しかも、バイヤーの本音をしっかりと聞けますから、これらを考えると審査料は格安だと思います。審査結果は約1カ月以内に通知され、優良商品は積極的にバックアップしていきますから、この機会をぜひ活用して、よい商品づくりにつなげていただきたいと思っています」と城山氏。バイヤーの生の声が多面的に聞けるこの仕組みは、今後ますます注目されていくことでしょう。

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