バイヤーズ“食”セレクション 事例紹介
トマトに“ストレス”を与える独自農法
高知市内から車で30分ほどの場所にある、土佐市。南国の太陽がさんさんと降り注ぐこの場所に、「池一菜果園」があります。
およそ100aのハウスで育てられているのは、約8万株のトマト。中でも糖度10%という驚異的な甘みをもつ“フルーツトマト”が、注目を浴びています。
「この糖度を実現するために大切なことは、トマトにストレスをかけることなんです」と、池 洋一さん(有限会社池一菜果園・代表取締役)は語ります。「“ストレス”とは、『水を極端に制限する』こと。昼間に与える水分をかなり制限し、それから栄養を与えるとトマトはとても元気になります。こうして、甘いだけでなく栄養分もギュギュッと濃縮されたフルーツトマトが出来上がります」
蓄積されたノウハウで繊細なトマトづくり
トマトにストレスを与える他にも、池一農園ではさまざまな工夫をしています。
その1つが、「自然肥料」を使うこと。これは、カツオやマグロ、昆布、椎茸などを自然醗酵させ、アミノ酸として栄養を与えるもの。加えて、農薬を一般的なトマト栽培に比べて半減させ、外部の土壌から一切遮断された5棟の専用ハウスで栽培しています。ハウスの中の温度は送風装置で常に30度ほど。さとうきびの殻を置き、湿度を調節しているのも特徴です。「毎日、朝、昼、夕方、そして夜中の2時頃にもトマトの顔を見に行きますよ。子供の寝顔を見に行くようなものですね(笑)。しっかり話しかけ、愛情をたっぷり注ぐことも大切なんです」と池さん。天候を見ながら、毎日の細やかなケアがおいしさを決めるといいます。
“ハウスの扉を開けると、臭いで(トマトの)生育状況が分かる”という池さん。トマトづくりは、とても繊細な作業です。
バイヤーズ食セレクションで865点を獲得
こうして育てられたフルーツトマトは糖度が高く、リコピンが豊富に含まれる完熟トマト。この完熟フルーツトマトを、水を一切加えずに加工したのが「フルトマ原液」です。
「もともとは、地元のデパートからの要望で商品化したものです。“今までにないもの”に挑戦するということで、1年後にようやく完成したのです」
この「フルトマ原液」が全国で大きな注目を集める一因になったのが、「バイヤーズ食セレクション」への出品でした。
「味に加え、デザインやネーミング、量などにも高い評価をいただき、点数は865点。この結果を聞いた時は最高にうれしかったですね」と池さん。特に“180ml”という量が、そのまま飲んでもお酒やジュースで割ってもちょうどいい量。ワンタッチで開けられるビンにも高い評価が与えられました。
一番の売れ筋商品になり、新工場の建設も進む
その後、スーパーでも出回るようになった「フルトマ原液」。180mlで420円という価格にもかかわらず、地元高知はもちろん、大阪や東京にも出荷され、同社の一番の売れ筋商品になっています。また、食セレクションの結果を受け、“100mlで198円”という同商品の開発も進んでいます。
「朝起きた時や風呂上りにクイッと飲むのがオススメ。ビールと半々で割ってもおいしいですよ。もちろん、お酒を飲んだ後にもデトックス効果があります。発便効果も期待できますし、これはまさに“健康そのものを飲む”ものだと思っています。農業は“命の産業”。私の使命は、トマトを通して元気や健康を多くの人に与えることかもしれませんね」
現在1500坪の広さをもつ新工場を建設中の同社。消費者のニーズにピッタリと合った商品と、「バイヤーズ食セレクション」を活用した販路開拓が、新しい活力を生んでいます。
問い合わせ
有限会社池一菜果園
〒781-1105 高知県土佐市蓮池517-3
TEL 088-850-2006 / 088-852-2110
FAX 088-850-2007










